事案番号 #1503
琵琶湖・竹生島の浮かぶ灯
概要
2021年9月から10月にかけて、滋賀県の琵琶湖に浮かぶ竹生島付近の湖面で、観光船の乗客と島の神社の神職が複数の灯火が水面から浮かんでは消えるのを目撃した。灯火は橙から白の間で色が変化し、直径50センチ〜1メートルほどの球形で、互いに無関係に動いていた。複数個が同時に現れることもあり、目撃回数は1か月で計8件に上った。竹生島は古来より神体島として崇められており、「弁天様の燈籠流し」という伝承がある。
詳細
竹生島(ちくぶしま)は琵琶湖の北部に浮かぶ周囲約2キロの小島で、都久夫須麻神社と宝厳寺が共存する聖地である。古来から「弁財天の聖地」として信仰を集め、現在も観光船で訪れる参拝者が多い。島には一般の居住者はおらず、神職と寺の僧侶のみが常駐する。
2021年9月18日夜、島の神職(50代男性)が就寝前に参拝客用の桟橋から湖面を眺めていたところ、島から50〜100メートル離れた水面に橙色の球形の光が現れた。光は2分程度揺れながら移動した後に消えた。神職は「燈籠流しではない。あの場所に誰もいないし、球の形がはっきりしていた」と述べている。
9月中にさらに2件の目撃が続き、10月に入ってからは観光船の乗客からも5件の報告が届いた。観光船は竹生島と各港を結ぶ定期航路を持ち、日中は多くの観光客が島を訪れる。夕方便や夜間便(特別ツアー)の乗客から「島の周辺に浮かぶ光の玉を見た」という報告が相次いだ。
竹生島周辺の湖面では、秋季に水草の腐敗によるメタンガスの発生が増加し、水面付近で点火する「湖火(こか)」と呼ばれる現象が稀に観察されることが知られている。湖沼の研究者はこれを「田沢湖や屈斜路湖でも知られる湖底ガス起源の発光現象」として位置づけた。しかし直径50センチ〜1メートルの安定した球形が複数個同時に現れることは、通常の湖火の規模を超えており、別の説明が必要である可能性も指摘された。
時系列
- 2021年9月18日夜島の神職が桟橋から橙色の球形の光(直径50cm〜1m)を目撃。2分後に消えた。
- 2021年9月中神職からさらに2件の目撃報告。
- 2021年10月観光船乗客から5件の報告。夕方〜夜間便で島周辺の「光の玉」を目撃。
- 2021年11月湖沼研究者が湖底ガス起源の発光(湖火)仮説を提示。ただし規模が通常の湖火を超えると指摘。
- 2022年秋翌年の同時期に観測を試みるが、報告は1件のみ。1か月8件の集中は再現せず。
- 現在琵琶湖北部の湖底ガス調査との連携を検討中。
目撃者証言
神職(50代男性)「桟橋から見ていたら、湖面に橙色の球が現れた。燈籠流しじゃない、誰も出せないあの場所に浮いていた。弁天様の光だと思った。怖くはなかった、むしろ神聖な感じだった」
観光船乗客(40代女性)「船から竹生島が見えた時、島の周りに光の粒がいくつかあった。夕方だったから光の反射かと思ったが、光は湖面から浮かんでいた。隣の人も見ていた」
湖沼研究者(50代男性)「秋に湖底から可燃性ガスが出てくることがある。水面近くで点火すると球形の火が出ることがある。湖火と呼ばれる現象だ。ただし複数個が同時に出るとなると、少し大きな現象になる」
究の考察
弁天様の聖地で球形の灯が浮く。複数が同時に。秋に出て秋に消える。竹生島は自前の燈籠流しを持っている。




