怪異記録局KAII KIROKU BUREAU

事案番号 #1498

富山・黒部峡谷の声なき呼び声

分類: 心霊解明度: 未解明発生地点: 日本 / 富山県記録日時: 2026/09/06 21:57
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概要

2018年から2022年にかけて、富山県の黒部峡谷(黒部川第四発電所周辺)で、工事従事者と渓谷沿いのハイカーが「名前を呼ばれるような声」を聞いたと報告した。声は複数の独立した目撃者が別々の日時に体験しており、発生源の方向も一致しない。声を聞いた後に振り返ると誰もいないケースが多く、1件では目撃者が声のする方向へ渓谷から転落しそうになったとされる。黒部は工事の難工事として知られ、多くの命が失われた歴史を持つ。

詳細

黒部峡谷は富山県の険峻な峡谷で、黒部川第四発電所(クロヨン)の建設(1956〜1963年)では171名の死者を出した難工事として知られる。トロッコ電車が観光名所となっており、欅平から奥地へ続く渓谷は現在も関係者以外の立ち入りが厳しく制限されている。

最初の記録は2018年9月で、渓谷の保守作業に従事していた技術者(40代男性)が単独で作業中に「自分の名前を呼ばれた」と感じたと報告した。振り返ったが誰もいなかった。連絡を取り合っていた同僚は全員別の地点にいたことが確認されている。男性は当初、峡谷の反響音かと思ったが、「自分の名前がはっきり聞こえた。『○○さん』という呼びかけだった」と強調した。

2019年〜2021年に合計5件の類似報告が寄せられた。職種は工事関係者2名、観光客2名、報道カメラマン1名で、職業・目的の異なる人々が同種の体験をしていた。うち1件は観光客(30代女性)が声に引き寄せられるように渓谷縁に近づき、同行者に止められてようやく立ち止まったとするもので、転落の危険があったと報告している。

音響の専門家が黒部峡谷の特定地点で測定を行い、渓谷の形状によって特定の音が特定の方向から来るように聞こえる反響効果(廊下効果)が生じることを確認した。特に人声の周波数帯で顕著な反響が生じるポイントが複数あることが示された。

ただし「自分の名前が呼ばれた」という体験は廊下効果だけでは説明できない(名前は個人差があり、反響で偶然一致するとは考えにくい)。工事の犠牲者への追悼碑が渓谷内に設置されているが、霊的な現象との直接的な関連を示す根拠は当局の記録には含まれていない。

時系列

  1. 2018年9月保守作業中の技術者が峡谷内で自分の名前を呼ばれる声を聞く。同僚はすべて別地点。
  2. 2019年〜2021年工事関係者2名・観光客2名・カメラマン1名から計5件の類似報告。
  3. 2020年(観光客の事案)30代女性が声に引き寄せられて渓谷縁に接近。同行者に止められ転落を回避。
  4. 2021年音響専門家が測定。渓谷の廊下効果で人声周波数が特定方向から来るように聞こえることを確認。
  5. 2022年廊下効果の地点マッピング完成。ただし「名前が聞こえる」現象の完全説明には不足。
  6. 現在渓谷内の危険ポイントの注意喚起強化。追加の音響測定を計画中。

目撃者証言

保守技術者(40代男性)「自分の名前を呼ばれた。はっきり聞こえた。振り返ったが誰もいなかった。同僚は全員別の場所にいた。反響だと思いたいが、名前が聞こえるのは偶然では説明できない」
観光客(30代女性)「男の人の声で名前を呼ばれた。声のする方を向いて歩いていったら、縁のギリギリだった。一緒にいた友人に腕を掴まれて止まった。名前は家族しか知らない呼び方だった」
音響専門家(50代男性)「廊下効果で声の方向が変わることは確認できた。でも名前が聞こえるかどうかは別の問題だ。反響音がたまたま名前に聞こえることはある。ただし複数の人に同じことが起きているのは注目に値する」

究の考察

171名が命を落とした渓谷で、名前が呼ばれる。廊下効果は方向を変えるが名前は作らない。黒部の声は誰かのものだ。

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他の記録