事案番号 #1478
伏見稲荷大社から消えた参拝者
概要
2019年5月、京都市伏見区の伏見稲荷大社で、一人で稲荷山の奥社へ向かった参拝者が3時間にわたって行方不明になる事案が発生した。参拝者は三ツ辻から奥社奉拝所の間で同行者と合流するはずだったが、携帯電話は圏外のまま連絡がつかず、捜索隊が6名で探しても発見できなかった。3時間後、参拝者は鳥居の一つの外側で記憶を失った状態で発見された。参拝者本人は一切の記憶がなく、発見時の服装は乱れていなかった。
詳細
伏見稲荷大社の稲荷山は、朱塗りの鳥居が数千本並ぶ奉納路が山頂の一ノ峰まで続く、標高233メートルの山である。参拝路は整備されており、迷子になることは通常困難だとされる。
2019年5月17日、大阪から来た3名グループのうちの一人(40代女性、以下A)が、三ツ辻で体力的な理由により奥社から折り返した同行者2名と別れ、一人で奥社奉拝所を目指した。両者は奥社奉拝所で15時に再合流する予定だったが、Aは現れなかった。同行者は携帯に連絡しようとしたが圏外であり、神社の係員に報告、境内の自衛消防隊と神社職員計6名が捜索を開始した。
搜索隊は三ツ辻から奥社奉拝所、四ツ辻、一ノ峰にかけての参拝路を全員で歩いて確認したが、Aの姿はなかった。搜索開始から3時間後の18時過ぎ、三ツ辻から数十メートル下ったあたりの鳥居の外側の道端に、Aが座っているのを別の参拝者が発見した。Aは自分がなぜそこにいるのか、三ツ辻を離れてからどこへ行ったか、一切の記憶がなかった。
Aが発見されたのは、搜索隊が少なくとも2回は通過した地点のすぐ近くだった。搜索隊員の一人は「あの場所は確かに3回は通った。人がいれば必ず目に入る。なぜいなかったのかわからない」と述べている。Aの服装・体調・所持品に異常はなく、健康に問題はなかった。発見後に撮影した写真にも、特段の変化は見られなかった。
伏見稲荷では過去にも同様の「時間消失」に関する報告が存在する。地元では「神隠し」と呼ばれ、稲荷山を管轄する神社側は「霊的な事象については判断しない立場」とするが、同種の報告が複数あることを認めている。稲荷山の特定エリアでは地磁気の変動が観測されており、方位感覚への影響が検討されているが、3時間の記憶消失を説明する科学的根拠は現時点で存在しない。
時系列
- 2019年5月17日 14:30頃Aが三ツ辻で同行者2名と別れ、一人で奥社奉拝所へ向かう。
- 2019年5月17日 15:00奥社奉拝所での再合流予定時刻にAが現れず。携帯は圏外。
- 2019年5月17日 15:30神社係員に報告。境内の自衛消防隊・神社職員6名が捜索開始。
- 2019年5月17日 15:30〜18:00三ツ辻から一ノ峰の全参拝路を捜索するも発見できず。
- 2019年5月17日 18:15頃別の参拝者がAを三ツ辻近くの鳥居外の道端に発見。記憶なし。
- 2019年5月以降当局が関連する過去事例を調査。伏見稲荷での類似報告が複数確認される。
目撃者証言
消えた参拝者本人(40代女性)「三ツ辻で皆と別れたことは覚えている。次の記憶は、鳥居の外の道端に座っていたことだ。その間のことは何もない。夢も見なかった。ただ、ない。あの空白が一番怖い」
同行者(40代女性)「搜索しながら、何度もあそこを通った。彼女がいるはずがない場所にいた。あの3時間、彼女はどこにいたんだろう。稲荷の神様に連れていかれたんじゃないかと、今でも思っている」
搜索に参加した神社職員(50代男性)「あそこは私が3回通った場所だ。人がいれば絶対に気づく。でも彼女はそこにいた。稲荷山ではたまにこういうことがある。理由は私にもわからない」
究の考察
搜索隊が3回通過した場所に、3時間後に現れた。記憶はない。稲荷山は時々、人を返さない。




